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年始の「やる気はあるのに進まない」を健康視点で考える

年が明けて「今年こそは」と目標を立てた方も多いのではないでしょうか。

ところが、1月も半ばに差し掛かると、「やる気はあるのに体が動かない」「なぜか集中できない」という声を、職場でよく耳にするようになります。


これは気持ちの問題ではなく、実は年末年始の生活リズムの乱れや、冬特有の身体の状態が影響している可能性があります。


本記事では、「年始に社員のパフォーマンスが上がらない背景」と「今日から意識できる視点」を、健康の観点からお伝えします。



第1章:なぜ年始は「やる気と行動」にズレが生まれるのか


年末年始の休暇中、多くの人は普段と異なる生活リズムで過ごします。

・夜更かしが続く

・朝寝坊が増える

・食事の時間や内容が不規則になる

・運動量が減る


こうした変化は、体内時計(サーカディアンリズム)を乱す要因になります。


体内時計が乱れると、睡眠の質が低下し、起床時の目覚めが悪くなります。

さらに、日中の眠気・集中力の低下・判断力のブレといった影響が連鎖的に現れます。


「やる気はあるのに動けない」という状態は、意志の問題ではなく、身体が通常モードに戻りきっていないサインかもしれません。


朝のオフィスで疲れた表情を見せる日本人ビジネスパーソンと時計


第2章:冬の身体特性が「動きにくさ」を助長する


年始特有の問題に加えて、冬という季節そのものが身体に影響を与えています。

・日照時間が短く、朝日を浴びる機会が減る

・寒さで身体が縮こまり、呼吸が浅くなりやすい

・外出が減り、運動量が自然と低下する


朝日を浴びる量が減ると、体内時計のリセットが不十分になり、夜の入眠時刻が後ろにずれ込みやすくなります。


また、寒さによって無意識に肩をすくめ、呼吸が浅くなると、脳や筋肉への酸素供給が減り、疲労感や思考の鈍さにつながります。

これらは、個人の努力や気合だけでは乗り越えにくい、環境的・季節的な要因です。


冬のオフィスで肩をすくめて寒そうにデスクワークをする会社員

第3章:企業として「年始の立ち上がり」をどう支えるか


このような背景を踏まえると、年始に社員のパフォーマンスが上がらないのは、決して「意識の低さ」ではありません。


企業としてできる支援の一例を挙げます。

・始業前に光を浴びる環境づくりオフィスの照明を明るめに設定したり、窓際での短時間ミーティングを推奨するなど、光を取り入れる工夫が有効です。

・午前中に身体を動かす時間を設けるラジオ体操や軽いストレッチを取り入れることで、呼吸が深くなり、血流が促進されます。

・ランチ後に仮眠やリフレッシュタイムを推奨昼食後の眠気が強い時期は、15分程度の休息が午後の集中力を大きく変えます。

・年始の研修やキックオフを「詰め込みすぎない」設計に重要な意思決定や長時間の会議は、身体が本調子に戻る1月下旬以降に設定する配慮も一案です。


いずれも、「気合で乗り切らせる」のではなく、「身体が本来のリズムを取り戻しやすい環境を整える」という視点です。


明るい会議室で軽いストレッチをする日本人社員たち

第4章:筆者の考え


年始の「やる気はあるのに進まない」という感覚は、本人にとってとても苦しいものです。

「自分はダメだ」「周りはもう動いているのに」と自分を責めてしまう方も少なくありません。でも、それは気持ちの問題ではなく、身体のリズムが追いついていないだけかもしれない。そう考えることができれば、無理に自分を追い込む必要はなくなります。


企業の健康施策として大切なのは、「頑張れ」と励ますことよりも、「身体が整いやすい環境を用意する」ことだと私は考えています。

たとえば、年始に無理なスケジュールを組まない。光や運動といった「リズムを取り戻すための要素」を職場に取り入れる。それだけで、社員の回復速度は大きく変わります。


1月は1年の土台をつくる時期です。

焦って詰め込むのではなく、「身体を整えながら徐々にギアを上げていく」という設計が、結果的に年間を通じた高いパフォーマンスにつながると感じています。


健康は投資です。年始だからこそ、丁寧に、少しずつ、リズムを取り戻していく。

その姿勢が、組織全体の生産性と持続可能性を支えるのではないでしょうか。


朝日が差し込むオフィスで穏やかに仕事をするビジネスパーソン

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